「障害のある人に役立つ法律」というテーマで講演しました

(千代田区障害者共助会様)
弁護士 浦﨑寛泰

2020年10月31日、千代田区障害者共助会様の勉強会にお招きいただき、代表の浦﨑寛泰弁護士が、「障害のある人に役立つ法律~身近な問題から」というテーマで講演をしました。

浦﨑が日頃取り組んでいる障害のある方への法的支援のなかで、しばしば出会う典型的な3つの事例(テーマ)を取り上げました。

① 金銭トラブル(借金)の背景と対処法

キャッシュレス化などお金の管理が難しくなっている時代だからこそ、単なる借金の整理だけではなく、丁寧な家計支援が重要であることなどをお話ししました。

② 障害者雇用と働く人の権利

コロナ禍で短期的には障害者雇用にも厳しい環境ですが、長期的なトレンドとしては障害者雇用は増え続けており、また、障害者雇用を含め多様な人材を集められる企業が生き残っていく時代になることを見据えて、障害者雇用で働く人の支援についてお話ししました。

③ 成年後見制度との付き合い方

障害のある我が子と「親なきあと」の問題について、成年後見制度のメリット(必要性)とデメリット(コスト)についてお話ししました。
ケースによっては、焦って成年後見制度を利用するよりも、まずは、ホームロイヤー/ホームソーシャルワーカーを活用するなどして、親自身が継続的に相談できるネットワークを築いていくことが重要であることなどをお伝えしました。

最後に、当法人の常勤ソーシャルワーカーからも、コメントさせていただきました。

「私は、現在、ソーシャルワーカーとして債務整理はじめ法律相談に同席させていただいています。来所されるに至った経緯、生活背景や状況を確認させていただき、今後の生活に向けてどのような工夫をすると自分らしい生活を送ることができるかなどを、相談者の方、弁護士と協働して検討しております。
法的な問題だけでなく、他にも悩んでいることが解決できて自分らしい生活を送ることができるといいな、そんな最初の一歩になり一緒に考える機会になりましたらと思っております。どうぞお気軽にご相談ください!」(佐藤香奈子/精神保健福祉士・社会福祉士)